前回の記事では以下の事を実施しました。
前回記事の内容
Nutanixが認定しているESXiバージョンへPrismからアップグレード
今回の記事では、以下の更新作業を実施します。
今回記事の内容
Nutanixが認定しているバージョン以降にリリースされたESXiのパッチをPrismから適用
Nutanixは、Support Portalにて認定しているESXiのバージョン情報を公開しており、認定されているものについてはアップグレードのためのメタデータJSONファイルを公開しています。(詳細は前回記事を参照)
ただ、Nutanixでは認定バージョン以降にリリースされたESXiの更新パッチやマイナーアップデートの適用もサポートしており(正式なバージョンとして認定しているわけではないが許容している)、Prismのソフトウェアアップグレード画面からアップデート可能です。
- Nutanix supports the ability to patch upgrade hosts with versions that are greater than or released after the Nutanix qualified version, but Nutanix may not have qualified those releases at that time.
- For updates that are made available by the hypervisor vendor that do not have a Nutanix-provided JSON metadata upgrade file (ie. not officially qualified), obtain the offline bundle and md5sum checksum available from the hypervisor vendor, then use the Prism web console Software Upgrade feature to upgrade.
出典: Support Policies and FAQs (2022年1月11日アクセス)
https://www.nutanix.com/support-services/product-support/support-policies-and-faqs
今回は、PrismからのESXiのパッチ適用をお見せします。
事前確認事項
今回使用している環境は以下のとおりです。
・プラットフォーム: NX-1465-G5
・AOS: 5.20.1.1
・vCenter: 7.0 u3a 18778458
今回は以下のようにパッチ適用を実施します。
ESXi 6.7 U3 → 6.7 EP13 ESXi670-201911001(15018017)
また、今回の更新パッチのアップデートはNutanixが正式に認定しメタデータJSONを提供しているわけではないので、VMware Customer Connectから指定のオフラインバンドルとmd5チェックサムを取得して作業を実施します。
PrismにてESXiのパッチ適用
Prismのソフトウェアアップグレード画面にて、VMware Customer ConnectからダウンロードしてきたESXiパッチのオフラインバンドルを選択し、md5チェックサムを入力して「今すぐアップロード」をクリックします。
アップロードが完了すると、使用可能な互換バージョンとして表示されます。今回は、Nutanixが正式に認定しているバージョンではなくパッチの適用としてmd5チェックサムを手入力したので「not qualified」と表示されています。
そのまま「Upgrade」をクリックしてESXiのアップグレードを開始します。
「アップグレードしますか?」のダイアログが表示されますので、vCenterのIPとアカウント情報を入力して「はい」をクリックします。
はじめにプリチェックなどの事前作業が実行され
その後に、アップグレード(パッチの適用)が実行されます。
完了すると以下のようになります。
LCMインベントリを実行すると、パッチ適用したESXiバージョンのビルド番号(15018017)が確認できます。
今回は、Nutanixが正式には認定していないが、アップデートをサポートしているESXiのパッチ適用を実施してみました。セキュリティの脆弱性などの問題が発見された際に緊急でパッチが提供されたりすることもあるかと思いますが、今回紹介したようにPrismからの操作でESXiのパッチの適用が可能です。
個人的にはESXiバージョンのマイナーアップデート(U2aとか)と修正パッチ(P01とか)の違いが厳密にわかっていなかったりもするのですが、いずれの場合でもPrismのソフトウェアアップグレード画面から実施可能のようですね。
今回はこのへんで。
<参考資料>
[Upgrading ESXi Hosts by Uploading Binary and Metadata Files >> ]
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=vSphere-Admin6-AOS-v5_20:upg-cluster-hypervisor-upgrade-esx-pe-t.html
次回は、Nutanix認定バージョンのESXiへのアップグレードを、NutanixのメタデータJSONファイルを使用せずに実施してみるという記事を書いてみます。