NutaNice Xperience

主にNutanix製品を検証したり触ったりした結果をつづっています。※このブログの内容は個人の見識や見解をもとに作成しています。参考にされる場合は自己責任でご活用ください。実際に製品を使用される場合は、メーカードキュメントの手順に従い実施してください。

Blobコンテナーに取得したリカバリポイントから仮想マシンをリストアしてみる - Azure Blob編 -【AOS 7.3 AHV 10.3/pc.7.3/MST 1.3.0】

※この記事は「AOS 7.3 AHV10.3/pc.7.3」時点の情報をもとに作成しています。その後の機能アップデートについてはメーカーの公開情報をご確認ください。

今回はNutanixのMulticloud Snapshot Technology(MST)を使用してAzure Blobコンテナーに取得したリカバリポイントから、Nutanixクラスター上に仮想マシンをリストアしてみます。

目次

1.今回の環境

 AOS: 7.3
AHV: 10.3
Prism Central: 7.3
MST: v1.3.0

MSTの公開ドキュメントでは、オンプレミスクラスターではなくNC2 on Azureへ仮想マシンをリストアするパターンがメインで紹介されていますので、一般的なユースケースとしては以下のイメージとなります。

ただし、NC2環境を準備するのは難しいので、以下の通りオンプレミスクラスターへリストアするパターンで検証してみます。

このやり方はMSTでは「セルフAZ DR」または「オンデマンドAZ DR」と呼ばれる方式になります。

https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Disaster-Recovery-DRaaS-Guide-vpc_7_3:ecd-dr-using-mst-azure-c.html

なお、今回はMSTを使用してAzure Blobコンテナーにリカバリポイントを取得済みです。ここまでの環境構築については以前の記事をご確認ください。

2. 復旧したクラスターへMSTをデプロイ

今回はオンプレミスのクラスターが壊れてデータが失われたあとで、クラスターを復旧させたところから、という想定で進めます。

▽復旧したクラスターには、リカバリポイントが残っていませんので、Blobコンテナーに取得したリカバリポイントから復旧しないといけない状況としています。仮想マシンやMSTインスタンスも残っていない状態となります。

▽復旧したクラスターのPrism Centralからマーケットプレイスへアクセスし、MSTの「Get」をクリックします。

▽MSTのデプロイを進めます。

▽次の画面で、もともとMSTでターゲットとしていたAzureの同じBlobコンテナーを指定してデプロイします。このバケットリカバリポイントが入っています。

▽デプロイされたMSTは以下の通りです。

これでリカバリポイントを保存しているバケットに接続できました。

3. バケットから仮想マシンをリストア

MSTをデプロイしてバケットが接続されると、バケットに保存されているリカバリポイントも参照できるようになります。

▽Prism Centralの「VM Recovery Points」画面に、リカバリポイントが行事されてくるので、こちらをクリックします。

▽以下のようにMST経由のバケット(Blobコンテナー)に保存されているリカバリポイントが確認できます。

▽このリカバリポイントを使用して、復旧したクラスター上に仮想マシンをリストアします。特定のリカバリポイントにチェックを付けてActionから「Clone」を選択します。

▽リストアする仮想マシンに名前を付けて、リストア先のクラスターを選択してから「クローン」をクリックします。

▽リストアを実行すると、タスク画面でBlobコンテナーからデータがレプリケーションされているらしい様子がうかがえます。

▽リストアが完了すると、仮想マシン画面に表示されます。仮想マシンは電源オフの状態でリストアされます。

仮想マシンの電源を入れると、コンソール画面からOSの起動が確認できました。

今回は、以上です。

次回はAWS S3でも試してみたいと思います。