NutaNice Xperience

主にNutanix製品を検証したり触ったりした結果をつづっています。※このブログの内容は個人の見識や見解をもとに作成しています。参考にされる場合は自己責任でご活用ください。実際に製品を使用される場合は、メーカードキュメントの手順に従い実施してください。

Nutanix Filesをバージョンアップしてみる

Nutanix Filesは、Nutanixが提供しているファイルサーバー機能ですので、Prismで統合管理できます。そのため、FilesのバージョンアップもPrismから操作可能です。

今回は、パフォーマンス関連の Field Advisory(#97)が出ていたので、Nutanix Filesを「3.8.1.2」へバージョンアップしてみました。

今回の環境

AOS: 5.20 LTS
Hypervisor: AHV 20201105.2030
Files Version: 3.8.1.1
FSM Version: 1.5.0
LCM Version: 2.4.2.3

LCM(Life Cycle Manager) の紹介など

Nutanix Filesのバージョンアップは、AOS 5.17および、Life Cycle Manager (LCM) 2.3.1.1以降はLCM画面から実施することが推奨されています。

今回は以下のように、ファイルサーバーをバージョンアップしてみます。

  • Files (File Server) Version: 3.8.1.1 → 3.8.1.2
  • FSM (File Server Module) Version: 1.5.0 → 2.0.3

※ LCMによるバージョンアップ前に、クラスターのFoundationのバージョンアップやNCCを実施しますが、そのあたりの紹介は割愛します。

まずはPrismでLCM画面を開きます。

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 LCM画面は、「Inventory」と「Updates」の2つに分かれます。

「Inventory」画面では、ソフトウェアやファームウェアのバージョン情報の一斉表示や、利用可能な新しいバージョンがあるかの情報取得を実行できます。この情報取得の実行を「Perform Inventory(インベントリの実施)」といいます。

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「Updates」画面では、現在のソフトウェア/ファームウェア・バージョンと利用可能な新しいバージョンが表示され、アップグレード(アップデート)操作が実行できます。「Updates」画面はさらに「Software」と「Firmware」に分かれますが、以下の図では「Software」を表示しています。

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今回は、File Serverを「3.8.1.2」へバージョンアップしますが、先にFSM(File Server Module)を「2.0.3」へバージョンアップしておきます。これはリリースノートで「3.8.1.2」におけるFSMのコンパチの最小要件が「2.0.3」と記載されているためです。

ちなみに、FSM(File Server Module)は、Nutanix FilesでUIコンポーネントを提供するモジュールのようです。今回は、FSMのアップデートの紹介については割愛します。(LCMからクリック操作で実施可能)

Nutanix Filesのバージョンアップ

「LCM」→「Updates」→「Software」画面にて、Nutanix上へ作成しているファイルサーバー名が表示されますので、チェックを入れて「View Update Plan」をクリックします。

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Update Planの生成プロセスが実行され、対象のバージョンが表示されますので「Apply 1 Updates」をクリックします。(バージョンアップが実行され、FSVMが1台ずつ再起動します)

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アップグレードプロセスは「Stage1: プリチェック」と「Stage2: アップグレード」に分かれています。これら処理の実行の概要はLCM画面でそのまま確認できます。

今回は、プリチェックが約3分、アップグレードが約40分で完了しました。

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 今回は、PrismでNutanix Filesのバージョンアップを実施してみました。

実際にソフトウェアやファームウェアをアップグレード(アップデート)される場合は、Nutanixのドキュメントや互換性をご確認の上、実施されてください。

今回の参考ドキュメント