NutanixではAOS 5.19からAHVで異なるストレージコンテナ間でのvDISKのライブマイグレーションがサポートされました。これは、VMwareでいうところのストレージvMotionの機能に相当するものです。
この機能は、ストレージポリシーを分けて仮想マシンを改めて整理したい場合や、ストレージコンテナの名前を変えて管理を見直したい場合などに使えるかと思います。
今まで触ったことがなかったので試してみました。
今回の環境
AOS: 5.20.1.1 LTS
AHV: 20201105.2096
ストレージコンテナ: container-01、container-02
対象の仮想マシン: Windows Server 2016
vDISKのライブマイグレーション方法
今回は、[container-01] に保管しているWindows server 2016のvDISKを [container-02] へライブマイグレーションしてみたいと思います。
vDISKライブマイグレーションはCVMへSSHログインし、以下コマンドを実行します。
[nutanix@cvm]$ acli vm.update_container 仮想マシン名 container=移行先ストレージコンテナ名 wait=false
これは、ある特定の仮想マシンのvDISKを全て移行するためのコマンド例ですが、他にも任意のvDISKを指定して移行したりすることも可能です。
コマンドを実行すると、特にコマンドラインで文字列が返ってくるわけではないですが、Prismでタスクが実行されていることが確認できます。
今回は、約12GB程度のデータの移行でしたが、約4分で完了したようです。
Prismで [container-02] へWindows Server 2016のvDISKが移行されていることが確認できます。
vDISK移行のポイント
- 移行対象のVMがプロテクションドメインに所属している場合は移行できないため、プロテクションドメインから一旦削除する必要があります。これは、プロテクションドメインがvDISKの保管先と同じストレージコンテナへVMのスナップショットを取るためだと考えられます。
- 一時的に全体のストレージ容量が増えるので注意が必要です。移行元のストレージコンテナのデータは、移行先へデータが完全にコピーされてから削除されるため、同時に複数のvDISKをライブマイグレーションすると、全体のストレージ容量を圧迫する恐れがあるかと思います。
今回は、vDISKのライブマイグレーションを触ってみました。現在は、acliからしか実行できないですが、今後Prismでも操作できるようになるといいですね。