※この記事は「AOS 7.0 AHV10.0 Prism Central pc.2024.3」時点の情報をもとに作成しています。その後の機能アップデートについてはメーカーの公開情報をご確認ください。
NutanixのFlow Virtual Networkingの連載については以下の記事にリンクをまとめています。ほかの記事にもこちらからアクセス可能です。
前回の記事では、Prism Centralからネットワークコントローラーを有効化してみました。今回は、作成されたbrAtlasブリッジのインターフェースを確認してみたいと思います。
目次
1.今回の環境
3ノードAHVクラスタ
AOS: 7.0.1
AHV: 10.0.1
Prism Central: pc.2024.3.1.1
test-VM: Windows Server 2022
環境は以下のイメージで、一般的なNutanixの3ノードクラスタです。FVNで推奨となる、Prism Central3台構成にて環境を構築してみます。
▽今回確認する仮想スイッチ環境はこんなイメージです。
2. brAtlasのポートの確認
Nutanixでは、ネットワークコントローラーを有効化した時点で「brAtlas」というブリッジが自動作成され、ノード間オーバーレイ通信のための「geneveポート」が作成されます。まずは、作成されているポートの確認です。
「brAtlas」ブリッジのポートは以下の通りです。
このように、「ovn-xxxxxx-0」という名前でクラスターを構成するノード数に応じてポートが作成されます。
3. ポートのインターフェースの確認
上記のポートに割り当てられているインターフェース情報を確認してみます。▽実行結果は以下の通りです。
[root@ahv-01 ~]# ovs-vsctl list interface | grep -C 8 "ovn"
link_resets : 0
link_speed :
link_state : up
lldp : {}
mac :
mac_in_use : "7e:3b:aa:4c:1c:2d"
mtu :
mtu_request :
name : ovn-ba3356-0
ofport : 2
ofport_request :
options : {csum="true", key=flow, remote_ip="172.22.1.62"}
other_config : {}
statistics : {rx_bytes=0, rx_packets=0, tx_bytes=0, tx_packets=0}
status : {tunnel_egress_iface=br0, tunnel_egress_iface_carrier=up}
type : geneve
--
link_resets : 0
link_speed :
link_state : up
lldp : {}
mac :
mac_in_use : "7a:e9:d6:2c:04:a1"
mtu :
mtu_request :
name : ovn-daf4b9-0
ofport : 1
ofport_request :
options : {csum="true", key=flow, remote_ip="172.22.1.63"}
other_config : {}
statistics : {rx_bytes=0, rx_packets=0, tx_bytes=0, tx_packets=0}
status : {tunnel_egress_iface=br0, tunnel_egress_iface_carrier=up}
type : geneve
このインターフェース情報から分かることは以下の通りです。
- 「ovn-xx」はタイプ「geneve」のインターフェース
- tunnel_egress_iface=br0: トンネルの出口となるインターフェースは「br0」
- geneveのリモートエンドポイントは別ノードのAHVの「br0」インターフェース(IPアドレスより)
図にするとこんな感じですね。
今回はこの辺で。
次回は、「brAtlas」のMACとFlowテーブルを覗いてみようかと思います。