今回は質問をいただいた内容を実際に試してみたの回です。Nutanix Filesで新しくファイルサーバーを作成する際に、Nutanixクラスターのストレージ空き容量以上のファイルサーバー容量が指定できるか試してみました。
今回の環境
AOS: 6.0 STS
Hypervisor: AHV 20201105.2076
Files version: 3.8.1
容量オーバーのファイルサーバーの作成
Prismの「ファイルサーバー」画面でファイルサーバー作成のダイアログを起動し、ファイルサーバー名や容量を指定していきます。
今回は、クラスターの論理ストレージ以上の「10TiB」を指定してみました。その結果、すぐに「ファイルサーバーサイズが使用可能なストレージより大きい」という旨の警告が出ました。
このまま作成を進めたところ、ファイルサーバー自体は問題なく作成できたようです。ちなみに、共有フォルダも10TiBで作成できました。
これは、Nutanix Filesの標準構成として、大容量のストレージ領域をシンプロビジョニングで作成するためだと考えられます。
Nutanix Filesでは、ファイルサーバーを作成すると、NASヘッドとなるFSVMという仮想アプライアンスがNutanixクラスター上へ展開され、ファイルサーバーのストレージ領域の実体はNutanix Volumesによるボリュームグループとして作成されます。
このFSVM用に作成されたボリュームグループは、標準構成で16個のvDISKが追加されており、ファイルサーバーで指定したストレージ容量に関係なく1つあたり200TiBの容量としてシンプロビジョニングされます。
そのため、今回作成した10TiBの容量も問題なくカバーしてしまっていると推測されます。
このように、ストレージ容量超過でもファイルサーバーは作成できてしまうわけですが、結局データを保存できるのはクラスターの論理ストレージの空き容量までとなりますので、ストレージ容量の設定は計画的に。。