前回の記事では、ESXiからNutanixへWindows Server 2016をエクスポート/インポートの方法で移行してみました。この方法の場合、移行して起動したVMがネットワークへ参加する際は、新しくNICを再作成するため、MACアドレスが自動的に変更されます。
ただ、社内のシステム環境の都合でMACアドレスが変更されると困るというケースもあるかと思います。そこで、今回は移行した仮想マシンに任意のMACアドレス指定してNICを追加する方法を紹介します。
目次
今回の環境
[移行先]
AOS 6.5.1 LTS
AHV-20220304.242
[移行対象VM]
Windows Server 2016
1. 移行先で仮想マシンを作成
エクスポート/インポートによる移行方法については、前回の記事をご参照ください。まずは、vSphereの環境から移行してきた仮想マシンのディスクイメージを使用して、移行先のAHVで仮想マシンを作成します。
今回はあとでCLIツールからMACアドレスを指定してNICを作成しますので、はじめにAHV上で仮想マシンを作成する際にはNICを追加せずに進めます。
移行した仮想マシンが作成されました。
2. 仮想マシンへMACアドレスを指定してNICを追加
移行対象VMの移行元vSphere上でのMACアドレスを確認しておきます。移行前のMACアドレスは「00:50:56:b0:1e:09」となります。
移行先のAHVでCVMにSSHでログインし、acliから以下コマンドでMACアドレスを指定して対象VM「mac-test01」にNICを追加します。<network>とはAHVの仮想ネットワーク名の事です。
nutanix@CVM~$ acli vm.nic_create <vm name> network=<network name> mac=<new MAC address>
今回の実行結果は以下のようになります。
NicCreate: pending
NicCreate: complete
[nutanix@CVM~]$
NICの追加が完了したら、そのままCVMからacliで仮想マシンの情報を参照し、指定したMACアドレスでNICが追加されていることを確認してみます。
mac-test01 {
can_clear_removed_from_host_uuid: True
config {
agent_vm: False
allow_live_migrate: True
boot {
boot_device_order: "kCdrom"
boot_device_order: "kDisk"
boot_device_order: "kNetwork"
uefi_boot: False
}
cpu_passthrough: False
disable_branding: False
disk_list {
addr {
bus: "ide"
index: 0
}
cdrom: True
device_uuid: "bde2d6fa-da55-4408-8426-f21647e865fd"
empty: True
}
disk_list {
addr {
bus: "scsi"
index: 0
}
container_id: 9
container_uuid: "e4ab7760-7205-401a-9f15-c61f8f26f983"
device_uuid: "74fd687c-ddec-4018-bf1f-9487b5c6f507"
naa_id: "naa.6506b8dd9cc834cd1764a9a31e1ec66f"
source_vmdisk_uuid: "c1c9414f-a392-408c-ace9-852383431215"
storage_vdisk_uuid: "9d4422e8-929e-4300-a867-a1d3383dcf4f"
vmdisk_size: 42949672960
vmdisk_uuid: "c5cd5f23-45f7-4167-beb9-4f19a5c033f3"
}
hwclock_timezone: "UTC"
machine_type: "pc"
memory_mb: 4096
name: "mac-test01"
nic_list {
ip_address: "172.22.5.113"
mac_addr: "00:50:56:b0:1e:09"
network_name: "vlan-2205-ipam"
network_type: "kNativeNetwork"
network_uuid: "7339e501-e2a1-4e19-ba8b-e0983da245d5"
type: "kNormalNic"
uuid: "7fcb2763-d341-4322-a7cf-1b378e20ff69"
}
num_cores_per_vcpu: 2
num_threads_per_core: 1
num_vcpus: 1
num_vnuma_nodes: 0
vga_console: True
vm_type: "kGuestVM"
}
host_name: "172.22.1.161"
host_uuid: "d1a76dd4-844c-4fea-8c56-b9e9b746827f"
is_rf1_vm: False
logical_timestamp: 3
protected_memory_mb: 4096
state: "kOn"
uuid: "9987272f-7619-4750-b519-49bad3c490c5"
}
[nutanix@cvm ~]$
OS側でも移行元と同じMACアドレスになっていることが確認できました。
今回はこの辺で。今後はMoveで移行した場合の動作などもお見せできればと思います。