以前の記事で、Nutanix AHVにおけるHYCUのスナップショットや保管先の違いによるバックアップの持ち方について紹介しました。今回は、HYCUにおける「FAST RESTORE」について紹介します。
HYCUでは以下のように「ファスト リストア(FAST RESTORE)」というバックアップオプションが提供されています。
HYCUのドキュメントを確認すると、以下のように説明されています。
[Fast Restore]
Nutanixクラスターにのみ使用できます。高速復元ができるNutanixクラスターに複数のスナップショットを保持するには、「Fast restore」セクションで、スナップショットの保持期間( 月、週、日、時間、または分) を設定します。たとえば、RPOを2日間に設定し、スナップショット保持期間を4日間に設定すると、Nutanixクラスターで2つのスナップショットを使用できます。
引用元:「HYCUユーザーガイド」カスタムポリシーの作成
https://download.hycu.com/ec/v4.7.1/help/ja/HYCU_UserGuide.pdf
[FAST RESTORE]
スナップショットの保持期間を指定します。複数世代のスナップショットを保持することで、迅速な復元が必要な場合にはスナップショットから高速復元を実現にします。
引用元:「HYCU 簡易手順書」ポリシー設定
https://download.hycu.com/docs/misc/downloadarea/HYCU/release/4.8.0/JPN/Evaluation_guide_for_vm_v4.8.0.pdf
初見では理解するのが難しかったのですが、実際にポリシーを設定しバックアップを取得すると意味が分かりました。
「FAST RESTORE」オプションを有効にした場合と有効にしなかった場合では、取得されたバックアップに以下のような違いがあります。
つまり「FAST RESTORE」とは、前回の記事でいうところの「ターゲット」と「スナップショット」の合わせ技ということになるかと思います。「外部バックアップ」+「複数のNutanixスナップショットをローカルに保管」ということです。
スナップショットの保持期間は外部バックアップで設定している保持期間内であれば、別途自由に決めることができ、複数世代保管することによって好きな復旧ポイントに迅速にリストアできます。
「FAST RESTORE」オプションを有効にした場合の全体イメージは以下の通りです。
ちなみに「FAST RESTORE」側のローカルスナップショットに「フル」や「増分」という表現を用いていないのは、Nutanixがそもそもポインターベースの高速スナップショット(一般的には Redirect-on-Write と呼ぶ)を行うため、ローカルストレージコンテナ内においては仮想ディスクを丸ごと複製(フルバックアップ)したり、更新データを追加で複製(増分バックアップ)したりするといった仕組みではないためです。
Redirect-on-Writeについては以下記事を参照ください。
Redirect-on-Writeとは
https://licensecounter.jp/engineer-voice/blog/articles/20220111_redirect-on-write.html
以上、今回はこの辺で。
次回は「BACKUP FROM REPLICA」についてご紹介します。