NutaNice Xperience

主にNutanix製品を検証したり触ったりした結果をつづっています。※このブログの内容は個人の見識や見解をもとに作成しています。参考にされる場合は自己責任でご活用ください。実際に製品を使用される場合は、メーカードキュメントの手順に従い実施してください。

Nutanix「Disaster Recovery」でローカルスナップショットの保護ポリシーを作成してみる 【AOS 7.0 AHV 10.0/pc.2024.3】

 ※この記事は「AOS 7.0 AHV10.0 Prism Central pc.2024.3」時点の情報をもとに作成しています。その後の機能アップデートについてはメーカーの公開情報をご確認ください。

前回の記事では、「Disaster Recovery」の機能でPrism Centralからリカバリポイントをローカルに手動作成しました。今回は、保護ポリシー(Protection Policy)を使用して、ローカルにリカバリポイントを作成してみます。

目次

1.今回の環境

 AOS: 7.0.1
AHV: 10.0.1
Prism Central: pc.2024.3.1.1

▽今回の環境のイメージは以下の通りです。

なお、ローカルにリカバリポイントを作成するだけの保護ポリシーであれば、ドキュメントを読む限り、Prism Centralから「Disaster Recovery(Leap)を有効化」しなくても使えそうです。

Enabling Nutanix Disaster Recovery
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Disaster-Recovery-DRaaS-Guide-vpc_2024_3_1:ecd-ecdr-enableleap-settings-pc-t.html

2. 保護ポリシーの作成

▽Prism Centralから「Protection Policies」を選択し、「Create Protection Policies」をクリックします。

▽保護ポリシーの作成画面で、一次ロケーションを選択します。「Local AZ」というのは、ローカルのPrism Centralで管理されているローカルクラスターを含むAvailability Zoneという意味です。PC管理下にあるクラスターが選択できますので、対象のローカルクラスターを選択して「保存」をクリックします。

▽続いて、リカバリロケーションの選択画面が出てきます。今回はリモートサイトへのレプリケーションはせず、ローカルにのみリカバリポイントを作成しますので、以下のように選択してローカルスナップショットのスケジュール設定に進みます。

▽スケジュールの設定では、はじめにリカバリポイントの取得間隔を指定します。(分/時/日/月など)

続いて、世代保管の方法を指定します。Disaster Recoveryの保護ポリシーでは、2種類の保管方法が指定できます。

▽1つ目が「リニア」です。これは最新の何個のリカバリポイントを保持するか、というシンプルな方式です。

▽2つ目は「ロールアップ」です。こちらは、バックアップの保管の保管で例えば日次:7日分、週次: 4週分、月次: 12か月分、年次: 5年分といった具合で、短期間と長期間の組み合わせをカスタマイズすることができます。

▽ロールアップ設定時の参考として、以下の画面も張っておきます。

▽今回は、検証なので1時間ごとの取得間隔+リニアで3世代保管としました。

▽設定したスケジュールが確認できたら「次へ」をクリックします。

▽続いて、この保護ポリシーで保護するエンティティを選択する画面に移ります。ただし、保護ポリシー作成時は、「カテゴリ」しか指定することができないため、ここでは何も指定せずに「作成」をクリックします。

▽作成した保護ポリシーは以下の通りです。「Local Only Schedule」と書かれているのが確認できます。

参考
Creating a Protection Policy
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Disaster-Recovery-DRaaS-Guide-vpc_2024_3_1:ecd-ecdr-create-asynchronous-protectionpolicy-pc-t.html

3. 保護ポリシーへの仮想マシンの個別追加

Disaster Recoveryでは、特定のカテゴリを割り当てた仮想マシン群を一斉に保護ポリシーに含めることもできますが、今回は個別に1台の仮想マシンを追加してみます。

仮想マシン画面で対象の仮想マシンを選択して「Protect」をクリックします。

▽ここで、先ほど作成した保護ポリシーを選択して「Protect」をクリックします。

▽これで保護ポリシーに追加されると、スケジュールに従って仮想マシンリカバリポイントが作成され、「VM Recovery Points」の画面から確認できます。

これで仮想マシンの保護完了です。

なお、リカバリポイントからの仮想マシンのクローンやリストアについては、前回の記事をご参照ください。

参考
Adding Entities Individually to a Protection Policy
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Disaster-Recovery-DRaaS-Guide-vpc_2024_3_1:ecd-ecdr-add-vm-protectionpolicy-pc-t.html