この記事はHYCUでNutanix AHVのバックアップを取得する基本手順の第1弾です。
- Part.1 HYCU Backup Controller の導入
- Part.2 バックアップソースの追加
- Part.3 保管先ターゲットの追加
- Part.4 バックアップポリシーの定義
- Part.5 仮想マシンのバックアップ・リストア
今回から計5回にわたってHYCUでNutanix AHVの仮想マシンをバックアップする環境を構築してみます。
HYCUはNutanixと親和性の高いバックアップ製品として知られており、AHV環境に対してとてもシンプルに導入できます。
一般的なバックアップ製品では、Windows Server上に管理ソフトやエージェントをインストールして使用することもあるかと思いますが、HYCUの場合は仮想アプライアンスをクラスター上へデプロイするだけですので、Windows部分のライセンス料やアップデート作業も不要となります。
今回はバックアップ機能を提供する HYCU Backup ControllerをAHV上にインストールしてみます。
HYCU Instance(ファイル共有のバックアップ)やHYCU Manager(統合管理ツール)はまたそのうち触りたいと思います。
目次
今回の環境
Platform: NX-1465-G5
AOS: 6.5.1.5 LTS
AHV: 20201105.30417
バックアップ製品: HYCU Backup Controller(4.6.0)
構成と作業イメージは以下の通りです。
1. HYCU Backup Controllerの導入
HYCUのサポートサイトから取得したHYCUのディスクイメージを使用します。
ソースとなるNutanix AHVのPrism「イメージサービス」へ、ディスクイメージをアップロードします。名前はダウンロードしたディスクイメージと同じ名前を付けます。例えば「hycu-4.6.0-3452.qcow2」であれば「hycu-4.6.0-3452」という名前を付けます。別の形式でHYCUイメージ名を入力すると、アップグレードにそのイメージを使用できないなどの制限があるようです。
登録完了すると、以下のように表示されます。
続いてPrismの「仮想マシン」画面にて、新規作成のダイアログを起動し、まずは名前をつけます。
コンピュートリソースの最小要件は4個のCPUコアと4 GiBのRAMですが、今回はドキュメントの推奨事項に従い以下の画面キャプチャのように設定しました。
サイジングについてはリンク先「HYCUバックアップインフラストラクチャのリソースのサイジング」を参照ください。
https://download.hycu.com/ec/v4.6.0/help/ja/HYCU_UserGuide.pdf
続いて以下の通り、2つのディスクを追加します。
- OSディスク(イメージサービスへアップロードしたもの)
- データディスク(環境が大きくなければ32GiB)
以下のように追加されました。
仮想NICも追加します。CVM/ハイパーバイザーの管理ネットワークやバックアップ対象のVMと疎通性のあるネットワークへ配置します。その後「Save」をクリックして仮想マシンの作成を完了します。
仮想マシンとして作成が完了したら、電源ONしてコンソールを起動します。コンソールの「Select mode」で今回は「HYCU Backup Controller」を選択します。
ホスト名やネットワークの設定を入れます。
サマリ画面を確認して「OK」を選択します。
2. HYCUへのログイン
HYCUのネットワーク設定が完了したら、Webコンソールへログインします。
デフォルト管理者ユーザー:admin
デフォルト管理者パスワード:admin
HYCUのWebコンソールへログインできました。
言語やパスワードを変更したい場合は、右上の「Update Profile」や「Change Password」から操作します。
今回はこの辺で
<参考>
リンク先「HYCUのNutanix AHVクラスターへの展開」を参照
https://download.hycu.com/ec/v4.6.0/help/ja/HYCU_UserGuide.pdf
次回: バックアップソースの追加